どうも、
「火を見る横顔がサイコパス」
と名高いmotoyamaです。
僕がサイコパスだなんて失礼な話ですが、
そんなことより、いいですよねぇ火って。
ロウソクでも焚火でもバーナーでもなんでも、
炎を眺めると心が落ち着きます。
火のある場所と関係あるっちゃあるのですが、
今回のテーマは
「コンロについてる支えの金具」。
あなたの家の台所にもきっとあるはず。
そう、「五徳」です。
「何をいまさら」感がオーバーフローしてますが、いいんですよ、そういう連載ですから。連載のタイトルを「なにをいまさら」にしようとしていたくらいですし…。
さて、
知ってる人は知っている、
知らない人は全く知らない…
日常的に目にしちゃいるけど、
じっさい名前はなんだっけ?
という五徳ですが、
なんで「五徳」という字なんでしょうね?
めっちゃ優秀ってか、万能っぽい字面しちゃってるじゃあないですか。
調べてみたら、
意外な由来があるとわかりました。
それと、驚きの使い道も。
もしあなたが、次のいずれかに当てはまるなら読んでいってください。
損はさせませんが、得もさせませんよ。
こんな人にオススメ
- 五徳を知らない
- 実は、家に台所がある
- 台所に立ったことがある
- 三度の飯より五徳が好き
- 丑の刻参りの予定がある
- マジ超ヒマでやる事ない
五徳とは
広辞苑によれば、
「炭火などの上に置き、鉄瓶などをかける三脚または四脚の輪形の器具。鉄または陶器製。上下逆に置くこともある」
広辞苑 第七版 - 五徳
とのこと。
ふむふむ。
五徳の形状と材質についてはわかった。
だが語源や由来はわからねえ。
というか、逆さに置いても成立するのかよ。
ははあ、さてはそのマルチさが名前の由来だな?
三徳包丁も「三つの用途」に使えるからだし。
ということは、五徳には「五つの用途」が…?
…と思いきや、ぜんぜん違った。
五徳という名前の由来
ざっくり端折って言うと、
「もともと竈子(くどこ)と呼ばれ囲炉裏で使われていた器具だが、茶室の炉では上下逆向きに設置されたため、読み方も逆さになった」ということ。
「くどこ」を逆さで使ったから、
「ごとく」と呼ばれるようになった。
「五徳」は当て字。
そんなバカな!
茶人界隈の業界用語っぽいノリなのか!?
チャラい、チャラすぎるよ茶炉だけに!
当時の茶人は全員なぎらか?健一なのか!?
そいつはまったく乙だねぇ!
三徳包丁は三つの用途に使えるので「三徳」ですが、五徳には一つの徳しかありませんでした。当て字だけど。
まあ、ひっくり返しても使えるようなので、せいぜい「二徳」がいいところでしょう。
現代の五徳
昔ながらの五徳には脚がついていますが、
現代の一般家庭で見かけるタイプの五徳には、脚が無いのがほとんどです。
ガスコンロに乗っかってるやつですね。
脚の代わりに、数本の爪がついてます。
この手の五徳は(当然ですけど)ひっくり返して使えません。
無理にひっくり返してライトオンファイアすると、大変な火事につながる恐れもあるのでやらないでください。絶対だめ。
五徳の意外な使い道
実は、「丑の刻参り」で白装束のやつが頭に乗せてるのが「五徳」のようです。
丑の刻参りのような、呪詛に用いられる道具としては「鉄輪」と呼ばれているみたいですね。
丑の刻参りをする予定があるかたは、楽天とかで五徳買えば完璧ですよ。
おわりに
さてさて、五徳についてザザっと見てきましたが、おさらいです。
- 五徳は当て字
- もともとは竈子(くどこ)
- 竈子を逆さに使い始め、読み方も逆さに
- 丑の刻参りで頭に乗せてるやつ
名前の由来も意外でしたが、まさか丑の刻参りで使われる呪いのアイテムだとはね。
古い五徳にロウソクさすならまあ、おどろおどろしさも演出できそうですが、ガスコンロ用の五徳だったらと想像すると滑稽です。呪力もきっと半減ですね。
以上!
編集後記
五徳という名称そのものは知っていたものの、その語源がまさか「竈子の逆さ読み」だとはゆめ知らず。広辞苑にも語源までは載ってませんでした。
というか「竈子」がそもそも載ってないじゃないか。知らんよ竈子なんて。「『広辞苑によれば…』なんて頭の良さそうな書き出しを使ってみたい」というだけの頭の悪い欲求で、わざわざこんな分厚い本買うんやなかった。ケツをふく紙にもなりゃしねえ。
あとこれも単なる個人的欲求ですが、時には囲炉裏を囲みながら、だべったりぼんやりしたりするだけの夜を過ごしたいですね。古民家に憧れます。
僕は社会のレールを踏み外しているので住宅ローンなんか通りませんし申請するのも恐れ多いのですが、ワンチャン家を建てられるなら、囲炉裏のある家をぶっ建てたいと思っています。
囲炉裏でいろんな物を炙ってみたいですよ。
いいですよねぇ、火って。