【レトロゲームレビュー】『いっき』の思い出
――発売から30年余り。 稀代の名作として、今もなお語り継がれる「いっき」。 窮乏する農民の生活を如実に表したストーリーラインもさることながら、自らの置かれた状況を打破せんと立ち上がった主人公たちの持つ「狂気」とも呼べるタフさも、本作を語る上で重要な要素であろう。 「竹やり」、「おにぎりキャッチ」など随所に盛り込まれた斬新な要素とは裏腹に、画面を通じて漏れ出す独特の「イモ臭さ」。 これらがまさに当時のユーザーの潜在的欲求をダイレクトに刺激し、発売後またたく間に「いっき」は国民のバイブルとなったのである。 ...