真偽は不明だが、遊戯王カード含む被害総額1億円以上の現金やコレクションが盗難される事件があったと聞いて悲しくなった。
ある日突然、コツコツ集めた大事なコレクションがどこの馬の骨とも分からない犯罪者に盗まれるなんて考えるだけで地獄。嫌な汗が出てくる。
被害総額もとんでもないけれど、コレクションが消えてしまった喪失感は部外者からは到底計り知れない。
軽々しく知ったふうな口を聞くのも失礼だし、慰めも気休めどころか全てが煽りに聞こえて逆効果になる可能性もある。
実は私も中学生の時に大量の遊戯王カードが盗まれた。
私の被害総額は1億に比べなくとも遥かに少ない極小のものだが、それでも当時は3ヶ月ほど死んだ魚の眼をしていた。
盗んだ相手を特定出来たものの、相手が可愛そうだし、玩具程度で大袈裟だと親に怒られるだけだったので取り返すのは諦めた。
その頃は遊戯王カードが出た当初で一番勢いがあった時代。
※全く関係ないけどアニメはデュエルモンスターズより初期のが好きだった!
私は初期のレアカードから数段後のウルトラやシークレットのレアカードをコンプして、専用のバインダーに入れて保管していた。
デュエルするよりもコレクションするのが楽しかったから、デッキは作らずにバインダーに入れてひとりで眺めるのが日課だった。だからカードは傷一つなくて新品同様。
中でも何かの特典で付いてきた「究極完全体グレートモス」は一番のお宝だった。
コレクションの事は中の良い友だち少数以外に喋っていない。
ひとりで眺めてニヤニヤするのがその時から好きだったからだ。
バインダーは庭の離れの家の押し入れ、その中の布団の下に埋めて、子供ながらに誰にも盗られないように工夫していた。
ある日突然その宝物がバインダーごと無くなっていた。
はじめは置く場所を間違えたのだと思っていたけれど、いくら探しても出てこない。
焦って弟にそのことを伝えるとなにか知っているようだった。
色々あって聞き出す事に成功すると、小学生の弟の友達が盗んだという事が分かった。
あまり知らない子だったけど、顔見知りだった。
正直泣きたくてしかたなかったし、今すぐそのキッズの家に乗り込んでカードを取り返したかった。
でも相手はまだ小学生。
親に泣きついても玩具程度で大袈裟な奴だと確実に説教、どヤされる。
私の故郷はどうしようもない寂れた村だから噂はすぐに広まるし、私が諦めるべきだと誰もが思うだろう。
なので諦めた。
でも3ヶ月は完全に精気の抜けた状態で何をしても楽しくなかったし、楽しそうにしてる連中がひたすら憎く見えた。
いちばん辛かったのは、友達の間では遊戯王カードが絶賛大流行中だったこと。
そもそも人気が衰える事はなかった。中学生の間はずっと人気だった。
今でも遊戯王カードと聞くと当時の事を思い出して古傷がえぐられるような嫌な気分になる。
こんな昔の事を、子供がしたことを、ただの玩具がなくなっただけのことを未だに引きずっているなんて、格好悪くて恥ずかしく気持ち悪すぎると自分でも思う。
ただ今日はネタもないので恥を忍んで愚痴らせてもらった。
突然大事なコレクションが消えてしまった悲しみは多分一生消えない。
私はこれを書きながら思い出して未だにわなわなできますから。
あんな事があったからもう他人は信用しないし現物のコレクションなんてしないようにしてる。
その点電子書籍やゲームのDL購入は、場所も取らなくて盗まれる心配もないから有り難い。アカウント取られたら終わりですけれど。
どうか皆さんもコレクションの管理には十分気をつけてください。
周囲にはなるべく持っている事を悟られない方がいいですよ。家族にもです。
ひとりだけで楽しむようにしましょう。